パナマ文書(2)、プーチン大統領について

翻訳本「パナマ文書」でプーチンについて書かれている全文を読んで要約したものをお知らせしようと思いましたが、それをすると大変なので、プーチンについて書かれているページ数を書いて、その頁の全文を転載、あるいは適度に要約する等して、お知らせする方式をとりました。
1.12頁
文書の多くは契約書で扱われている金額がとても大きい。ある時は800万ドル、ある時は3000万ドル、2億ドルとか8億5000万ドルというものもある。それらは株取引によるものか貸付だろう。だが、ロルドゥギンという名にこころあたりはない。調べてみる。そして少しビクリとする。
セルゲイ・ロルドゥギンは、「ウラジミール・プーチンの親友だった。ロルドゥギンはロシア大統領の長女であるがマリアの洗礼時の代父なのだ。これだけでも十分に興味深い。代父によるオフショア・ビジネス。だが読み進めるうちに私はすっかり困惑してしまう。セルゲイ・ロルドゥギンは、投資家でもなければオリガルヒ(ロシアの新興財閥)でもない。芸術家なのだ。音楽界では名のしれたチェロ奏者で、サンクトペテルブルグ音楽院の元院長。」
私は、2014年9月のニューヨーク・タイムズ紙に掲載された、彼のインタビュー記事を見つけた。その中でロルドゥギンは、自分はビジネスマンではないし、「何百万ドルも所有してはいない」とはっきり語っている。(略)
2.30頁
想像を絶する大金だ。(略)株ビジネスの関する契約を読むと、これらが特にロシアの重要な大企業の株に関わるものだということがわかる。プーチンに批判的なロシア専門家は殆ど皆、プーチンが大統領を辞める時には億万長者になっているだろうと考えている。だがしかし、ならば彼の財産はどこにあるのだ?専門家の中には、プーチンが株式の配当を受けていると主張するものもいる。だが、プーチンが本当にロシアの大企業の株を保有しているのなら、そのことを知られるのを良しとするだろうか?そんなことは絶対にあり得ない。信頼のおける人物を利用するだろう。セルゲイ・ロルドゥギンのような人物を?
ロルドゥギンとプーチンが知り合ったのは1970年代だ。ロルドゥギンはサンクトペテルブルク(当時はレニングラード)時代のプーチンが肩入れしていた友人のひとりであ、後年、プーチンが大金持ちにしてやった友人の一人でもある。だからもたらされた文書中の中に登場するロルドゥギンが、このロルドゥギンであること想像に難くない。プーチンの友人は、ロルドゥギンだけでない。プーチンが主導で国内有数の大手主要銀行になったその大株主もロルドゥギンだけでなくプーチンの友人たちだ。これらプーチンが信頼する友人のほとんどは、プーチンによるクリミア併合後はアメリアカが発動した制裁、その制裁対象者リストに載っている。(略)

3.167頁
セルゲイ・ロルドゥギン、ウラジミール・プーチンのお友達の、あのチェリストだが、彼の名が載っているカンパニーが三つになった。調査の最初で行き当たったインターナショナル・メディア・オーバーシーズに、ソネッテ・オーバーシーズとイター・リミテッドというカンパニーが加わる。この三社とも、2014年のインタビューで、自分はビジネスマンでないし、何百万ドルなんか持っていないと語った男の名義になっているのだ。では本当の持ち主は誰だと言うのだろう。我々の好奇心がかき立てられる。この三社の株主のほとんどの出身地はサントペテルブルクだ。プーチンが権力への足掛かりをつかんだ、あの町だ。(略)

4.168頁
専門家の多く、特に西側の専門家は、ロシア国家元首――2014年の収入が765万ルーブル(1万9000ドル)とされている—―はダミー社長を操り、いくつもの大企業の株式を保有していると考えている。ロシア人アナリスト、スタニスラフ・ベルコフスキーはプーチンの資産を2007年時点で400億以上と推測している。だが確証はとれていない。プーチンの資産について同様の推測がいろいろなされている。違っているのは、結局プーチンの資産が100億か、400億か、あるいは2000億かという点だけだ。USドルでだ。
(略)

5.211頁
まず何といってもセルゲイ・ロルドゥギンだ。チェリストでプーチンの娘の代父。この男の金融ネットワークには5億ドルが隠れていることが分かっている。それからプーチンの柔道仲間で(今は制裁リストに載っている)ポリス・ローテンベルクとアルカディ・ローテンベルク、プーチンの従兄弟イゴール、そしてロシア有数の大富豪アリシェル・ウスマノフ。リストはまだまだ続く。ここに登場する名前が興味深い理由がもうひとつある。彼らは皆、プーチンに近い人物なのだ。そしてそのプーチンはといえば、オフショア・ビジネスを非愛国的だと非難している。だとすると、プーチン勢力下の人間がこんなにも大勢、よりにもよってその非愛国的オフショア・ワールドにお出かけ中というのは、あまり聞こえの良いものでない。(略)

6.353頁
プーチンが家族と写っている写真は多くない。大統領の私生活はロシアではタブーなのだ。プーチンは二人の娘を世間の目から厳重に遠ざけている。それだけに、調査の途中にネット上にいくらか解像度の低い一枚の白黒画像を見つけたときは、びっくりした。そこには鋭い目つきをした若き日のプーチンが写っている。この写真が撮られたのは1985年のレニングラード、現在のサンクトペテルベルク。1985年といえば、ミハイル・ゴルバチョフが書記長に就任したばかりで、プーチンは小柄な一介のKGB士官に過ぎなかった。写真のプーチンは娘のマリアを腕に抱き、彼の横には当時の妻リュドミラが立っている。
リュドミラの隣でふさふさの髪をした若い男がこちらを見据えている。セルゲイ・ロルドゥギンだ。プーチンの娘マリアが洗礼を受けた時、代父を務めた、謎に包まれたチェリストだ。
調査を通じて我々は、彼をオフショア・カンパニーからなる一つのネットワークの中心人物として捉えた。(略)
7.358頁
2009年から2011年までの間だけでも総額10億ドルがロルドゥギン・ネットワークに流れ込んでいることが我々のデーターから読み取れる。この資金の大半がキプロスの商業銀行から出ている。(略)

8.361頁
ロシア国家から金を巻き上げるというのは、基本的にいい考えではない。いい後ろ盾があって、それが許されている立場にある場合を除いて――。
プーチンに支配されるロシアのことを話しする時、泥棒政治を話題にするのはもはや西側の専門家だけでない。実際、プーチンが政治家としてのキャリアの段階を登り始めた当初から、政界内部では汚職の噂が囁かれていた。だがそのほとんどは忘れ去られている。
しかし、我々は、オフショアの置かれた金の壺が、さまざまに交錯した道を経てやってくる何億もの金で満たされる様子を見ている。しかも、それに大きく関わっているのがプーチンの古くからの友人なのだ。(略)

9.366頁
つい最近ロイター通信が、プーチンの下の娘カテリーナが2013年二月にキリル・シャマロフという30代半ばの男と密かに結婚していたことを暴露したのだ。キリル・シャマロフは伝説に包まれたオゼロ・コオペラティブのメンバー、ニコライ・シャマロフの息子だ。このオゼロ・コオペラティブというのは、プーチンが友人たち共に設立した共同組合のようなもので、設立場所となったのは、その友人たちがサンクトペテルブルクからほど近いコムソモルスコイ湖畔に買っておいた、ダーチャ(別荘)付き土地だった。もとは単なるダーチャ所有者たちの集まりとして出発したオゼロ・コオペラティブだが、ほどなくして経済における排他的ネットワークを意味するようになった。例えば、オゼロのメンバー、ユーリー・コ
ヴァルチュクは現在、ロシア銀行の頭取兼最大株主だ。息子をプーチンの娘と結婚させたニコライ・シャマロフもこの銀行の株主の一人だ。
プーチンの義理の息子は結婚後数か月もしないうちにさらに裕福な男になった。保有するロシアの石油化学最大手シプールの株が数%から21%に増えているのだ。我々にとって
さらに興味深いのは、プーチンの娘とシャマロフの息子の結婚式が行われた場所だ。スキーリゾート、イゴーラなのだ。(ロマノフ王朝の結婚式と呼ばれてもいい超豪華結婚式、中略)。
ここでパナマに始りイゴーラリゾートに終わる、何カ月にもわたる我々の調査の旅が終了した。行き着いた先はプーチンの家族だった。あまりにも、恐ろしい。

パナマの法律事務所、モサック・フォンセカから故意にか、あるいはある目的をもってかは、いまだに不明だが、この「パナマ文書」を公表したことで、多くの国々で何百人もが捜査対象となった。同時に苦境に立たされた現職の政府首脳も多い。アイスランド、イギリス、アルゼンチン、マルタ、パキスタンです。「パナマ文書」は世界中の人々について書いているが、個人の中でウラジミール・プーチンほど詳しく書かれている人物はいません。シナについては、本文293頁から第二十一章 「赤い貴族」として習近平を含む数人のシナ人が本文304頁まで書かれています。

なぜ私は「パナマ文書」に書かれているプーチンを詳細にとりあげたか。私は安倍首相対プーチンの領土交渉に反対だからです。私の反対主張は、まず私のブログ、「安倍総理、プーチンにのめりこまないでください。」(2016・11・5)と「鈴木宗男よ、前科者のくせに偉そうな口をきくな。」(2016・12・3)を再度お読みください。「パナマ文書」で記されているのはプーチンに関するお金の動きだけです、プーチンの暗殺指令などほとんど書かれていません。結論づければプーチンはロシア国内の政敵を暗殺指令などで間接的か直接的かで殺しているのです。私のブログ、「安倍総理、プーチンにのめりこまないでください。」のitem2「プーチン政権時の国内政敵落としのいくつかを紹介」を参照ください。また最近のニューズウイーク誌(2017・3・7)には「止まらないプーチンの暗殺令」という記事が二頁わたって書かれています。38頁にはこう書いてある。
「つい最近、元情報機関職員協会(AFIO)の季刊誌インテリジェンサーで、まさにそれが発表された。AFIOはCIA,FBI,軍の諜報関係機関に在籍した4500人の会員を擁する協会。リストには、ロシア政府の命令で殺害されたに違いない30人以上の犠牲者の名が並ぶ。作成者は米国国防省情報局(DIA)の元補佐官ピーター・オールソンだ。リストの完成後も、不審な死は続いている。」

プーチンは少年の頃からKGBの秘密警察の権力に取りつかれ、希望どおりにKGBに入り、いまやロシアの最高の権力者になった。彼は我が世の春を謳歌しているに違いない。プーチンには二人の娘がいます。姉か妹かどちらだか知らぬが、彼女は完全の別の女性になりすまし、時々日本に旅行しています。NHKのロシア駐在に記者、確か石川さんと言う人が、全く他人になりすましているプーチンの娘に日本で会っていると語っていました。プーチンの娘と知られると、殺される危険があるからです。私はロシア史の歴史的観点から、またプーチンの人間的観点からもプーチンとの領土交渉には絶対反対です。プーチンは安倍総理ともうそろそろ20回近く会談していますが、まだ一度でも北方領土を返すとは公言していません、それどころか北方領土の軍事要塞化を進めているのだ。どんなに交渉を進めても北方領土は帰ってきません。ただ何回もプーチンに会うということは、シナへの牽制になることは確かだ。日ソ交渉は長く時間をかけ結果としてなにも生まれない方がよいのだ。奪われた領土は、例え千年かかっても奪い返す。そのためには軍事力の強化は緊急に必要。核兵器が絶対に必要なのです。もう何回も私は、同じことを主張しています。核所有国に対して核攻撃力を持たない外交交渉は無に等しい。いつまでも奴隷的に従属した日米同盟関係とは、おさらばして、早く核兵器を持ち、自主憲法を持ち、正真正銘の独立国日本と対等の日米同盟関係を結んでもらいたい。

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