映画「アメリカン・スナイパー」



最近は小説書きに夢中になり、「新しい歴史教科書をつくる会」の神奈川支部の活動に参加したり、ブログを書いたり、女房が入院したりなどしてすっかり映画を見なくなってしまっていた。今回久しぶりにアメリカ映画を見た。「アメリカン・スナイパー」です。イラク戦争に派遣され、「伝説の狙撃手」と呼ばれた元米海軍シールズ(海軍特殊部隊)に所属するクリス・カイルの伝記的映画です。160人以上の「殺戮記録」を誇る伝説的人物の回想録だ。回想録を要約すると映画を見たことになってしまうので書かないが、ヴェトナム戦争以来平和なアメリカ国内から戦場に向かったアメリカ兵の多くがPTSD(心的外傷後ストレス障害)に悩んでいるが、カイルも同じです。平穏な家庭生活を送るのが困難になるのだ。戦場での極限的な緊張は麻薬のような作用を持つからです。彼も四回もイラク従軍を志願している。彼は除隊後このPTSD(心的外傷後ストレス障害)とは自ら認めようとはせず、なんとか独自の力で不安感や鬱から脱しようと努め成功するかに見えた。ところが彼は自らの体験を生かしてPTSDに悩む元軍人たちを助けようと、射撃を通してカウンセリングを施す活動をしていたが、相談に訪れていたエディー・ラウスに射殺されてしまった。裁判の結果は、私が映画を見た後2015年2月26日に日本の新聞でラウスに無期懲役が宣告されたと報じていた。

現在この映画が大人気なのだ。アカデミー賞では、作品賞など主要六部門でノミネイトされていたくらいだ。私はアメリカ映画の戦争映画はほとんど見ているが、これまで見た戦争映画で一番印象的な映画は、1986年に制作されたプラトーンです。ここに2009年5月6日発行にニューズウイーク誌の表紙には「厳選保存版、映画ザ・ベスト100」と記載されています。それにはアメリカン・フィルム・インスティテュート(AFI)が「偉大なアメリカ映画ベスト100」を初めて発表したのは1998年のこと。選出したのは監督や脚本家、批評家など1500人の業界関係者だった。それから10年後の2007年、彼ら再び選出の投票を求められ、その結果がニューズウイーク誌に発表された。その表によると私の一番印象的な戦争映画、プラトーンは、86位です。その他100位以内に入っている戦争映画は、1957年に制作された「戦場にかける橋」36位、1978年制作「ディア・ハンター」53位、1998年制作「「プライベート・ライアン71位、そして「プラトーン」が86位とこの四作だけです。この戦争映画の中で最高に売上高をかせいだのが「プラベート・ライアン」の約2億1655万ドルです。

ところがこの「アメリカン・スナイパー」は「プライベート・ライアン」の売上高を抜き、2月22日現在、約3億1960万ドルになったというのだ。アメリカ映画史上、戦争映画では史上空前の売上高をほこっているのだ。私に言わせれば、「プラトーン」ほどのとびぬけた印象度の高い戦争映画でもないのになぜこれほど人気が高いのか。それは一にも二にも現在の時勢の影響でしょう。現在、世界に大きな衝撃を与えているテロ組織(自称イスラム国別名ISIL)の存在がこの映画に非常におおきな影響を与えているのだ。この映画は、なにもアメリカ国民に愛国心を鼓舞するために作られている映画ではないが、見る人によっては愛国心が鼓舞されるのだ。だからアメリカの国内保守派の人たちから絶賛をあび、リベラルからは「好戦的な映画」と主張され、米国最大のアラブ系人権団体「アメリカ・アラブ反差別委員会」は、「作品が公開されてから、ソーシャルメディアでは、イスラム教徒に対する嫌悪感の表明が増えた」との声明を発表しています。
イランの最高指導者ハメネイ師がこの作品を反イスラムの政治宣伝だと批判し、「非イスラム教徒の若者に、イスラム教徒を苦しめるようあおっている」と述べたという。要するにキリスト教徒からもイスラム教徒からも見られる映画というので売上高がはずんでいるのでしょう。この映画は全体として良いできの映画なので、キリスト教徒でもないイスラム教徒でもない多神教日本人が一神教同志の生きざまを優越感もって見るのも良いのではと思っています。
ところで余談ですが、上記「映画 ザ・ベスト100」のベストスリーは、1位 1941年制作「市民ケーン」、2位 1972年制作「ゴッドファーザー」、3位 1942年制作「カサブランカ」です。


前回私のブログで2月、3月はブログ休みますと書きましたが、3月からブログを復活させました。原因は女房の入院が私の予想以上に順調だったからです。もう完全に元に戻りました。腹腔鏡手術は、簡単で復活が早いですね。卵巣腫瘍でお腹三カ所穴あけたのに火曜日に手術して土曜日に退院。あとは自然治癒まつばかり。びっくりしました。これからも前回まで同様二週間ごとの土曜日にブログを書きますので、よろしくご贔屓のほどお願いいたします。


4 comments »

  1. terag3 より:

    えんだんじさん

    待ってました。お早いお帰りでしたね! 奥様が腹腔鏡手術を受けて退院されたとか、群馬大学病院ではこの手術を受けて失敗、10名の方が亡くなったとのニュースを見ましたが、奥様はご無事で何よりでした。

    ところでこのたびの戦争映画のお話、私も若い時には良く観ていましたが、現在はそのDVD版を購入して思いだしては観ることにしています。

    私が好きだったのは「ナバロンの要塞」「戦場にかける橋」でした。その他では「カサブランカ」の、ハンフリーボガード、イングリッドバーグマンは最高でしたね。そして同じく、イングリッドバーグマンとゲイリークーパー主演の「誰がために鐘は鳴る」です。ハンフリーボガードや、ゲイリークーパーも良いが、何と言っても、イングリッドバーグマンの美しさは最高です。

    そのころのアメリカ映画と現在の作品を比較すると大分、変化してきたようで、古い時代の映画には何とも言えぬ情緒溢れる作品が多かったように感じられますが、あれから70年、現代人の価値観や感覚、好みも変化したので、そういう変化は、やむを得ないのでしょうかね?
    まあ、いずれにしてもこの「アメリカン・スナイパー」は機会があったら観ることにします。情報を有難うございました。

  2. endanji より:

    terag3さん
    ありがとうございます。女房の回復が早くて大助かりです。

  3. 奥中 正之 より:

    日本会議広島・広島中央支部顧問の奥中正之と言います。日本会議広島・広島中央支部の定例会において、「対中歴史戦争に勝つためのキーポイン」と題して、私の研修発表を行います。
    WGIPで埋め込まれた「贖罪意識」からの脱却を訴えるものですが、米上院軍事・外交合同委員会の聴聞会におれるマ元帥の証言を取り上げ、渡部昇一先生の言われる            「by security」による日本自衛戦争説を補強する形で、マ元帥は東京裁判で日本に押し付けた歴史観を修正したと発表します。もしご興味があるようでしたら、このコメントに記入してお知らせします。以上

  4. えんだんじ より:

    奥仲 正之さん
    どうぞコメント覧に記入してください。ただ全文となると長くなると思いますので要点にしぼっていただけたらと思っています。よろしくお願いいたします。

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